面接の練習で、キャリアカウンセラーの方にこう言われました。
「たぶん落ちるわね」
笑ってしまうくらい、はっきりした言葉でした。実際、練習はボロボロだったのです。50代で、ブランクも長くて、面接なんて何年ぶりか分かりません。
ところが、その面接を受けた同じ週に、内定の連絡が来ました。
なぜ受かったのか。あとから考えると、思い当たることがひとつあります。うまく話そうとするのをやめて、正直に話したことです。
この記事では、50代の私がどんな面接を受けて、何を話したのかを書きます。面接のテクニックの話ではありません。むしろ、その逆の話です。
面接の前に、起きていたこと

先にお伝えしておくと、私はいきなり面接に飛び込んだわけではありません。その前に、いくつか小さなことが起きていました。あとから思えば、そのどれもが効いていました。
7月のセミナーで、その会社を見ていた
東京しごとセンター多摩の事務職セミナーには、企業が会社紹介に来る時間がありました。そのうちの一社が、のちに私が入ることになる会社です。
そのときは「そういう会社もあるんだな」くらいの気持ちでした。ただ、実際にその会社で働いている方の話を聞く機会があって、とても活き活きされていたのが印象に残っていました。
10月の面接会が、一次面接でした
LINEで届いた案内を見て参加した面接会に、その会社が来ていました。「あ、あのときの会社だ」と思いました。
この面接会が、そのまま一次面接にあたります。といっても、かしこまったものではありません。会社説明の動画を見て、気になることを質問する、という形でした。
私が聞いたのは、服装のことです。立派な質問ではありません。でも、自分が働くところを思い浮かべていないと、服装の質問は出てこないものだと思います。
その場で、書類を渡した
気がつくと、持っていた履歴書と職務経歴書を渡していました。8月にキャリアカウンセラーの方に添削してもらった、あの書類です。その場で渡せたのは、先に書いておいたからでした。
翌週、二次面接の連絡が来た
翌週、二次面接の連絡が来ました。うれしいより先に「ヤバい」でした。面接の準備を、何もしていなかったからです。
「たぶん落ちるわね」と言われた面接練習

ここからが本題です。私は慌ててキャリアカウンセラーの方に連絡をして、面接の練習をお願いしました。50代の付け焼き刃です。結果は、想像どおりでした。
練習は、ボロボロだった
質問に答えようとすると、言葉が出てきません。用意していないことを聞かれると固まってしまう。自分でも「これはひどい」と思いました。
はっきり「たぶん落ちるわね」
練習が終わったあと、キャリアカウンセラーの方に言われました。「たぶん落ちるわね」
きついようですが、正直に言ってくださったのだと思います。おかげで、変な自信を持ったまま本番に行かずに済みました。
それでも、行きました
落ちると言われて、それでも面接には行きました。落ちたら2社目、3社目を考えればいい。そう思っていたので、「落ちてもいい」と思えたのが、かえってよかったのかもしれません。
二次面接は、人事の方とふたりきり
二次面接は会社にうかがいました。相手は人事の方がひとり。大勢に囲まれるような場ではなく、ふたりで向かい合って話す形でした。
これは、気持ちがずいぶん楽でした。
実際に聞かれたこと

構えていたほど、難しい質問はありませんでした。覚えているものを挙げてみます。拍子抜けされるかもしれません。
通勤ルートのこと
どうやって通うのか、という質問です。50代で長く続けられるか、という意味もあったのかもしれません。ここは、あらかじめ調べておけば答えられる話です。
FP3級を、なぜ取ったのか
履歴書に書いていたFP3級について、なぜ取ったのかを聞かれました。
答えは、こうです。今までお金の勉強をしてこなかったからです。
税金のこと、社会保険のこと、公的な保険のこと。どれも自分の生活に関わることなのに、分かっていませんでした。知りたい、と思ったのが理由です。
実は、前から気になってはいました。でも長いあいだ、こう思って手を出せずにいたんです。
「普通の主婦に、この資格は必要ないよね」
ぶっちゃけ、保険屋さんが取る資格だと思っていました。だから自分には関係ないものだと決めつけていたんですね。
実際に勉強してみたら、まったく違いました。自分の家のお金の話ばかりで、自分自身にとって本当に役立つ情報だったと思いました。もっと早く取ればよかったです。
資格そのものより、何のために勉強したのかを見られていたのだと思います。飾る必要がなかったので、そのまま話しました。
副業で、どんな仕事をしていたか
副業のことは、職務経歴書に書いてありました。ですので、自然な流れで「どのような仕事をしていたのですか」と聞かれました。
隠していたものを白状した、という感じではありません。先に書いておいたから、聞いてもらえたのです。書いていなければ、ブランクは空白のままでした。
志望動機は、セミナーの話をしました

志望動機は、つくりませんでした。本当にあったことを、そのまま話しています。ここが、いちばん自然に話せた場面だったと思います。
7月のセミナーで、この会社を見ていました
事務職セミナーの会社紹介に来ていた会社だ、ということを話しました。その場で初めて知った会社ではない、という事実です。
実際に働いている方の話を、聞いていました
セミナーには、以前そのセミナーに参加して、その会社に入った方が来ていました。その方の話を聞いていたので、どんな雰囲気の会社で、働きやすい場所なのかが分かっていました。
「御社の理念に共感し」というような言葉は、ひとつも使っていません。見て、聞いて、知っていた。それだけを話しました。
内定の決め手は、正直さだったと思う

なぜ受かったのか、会社に聞いたわけではありません。ただ、自分なりに思い当たることがあります。うまく見せようとするのを、早々にあきらめていたことです。
ブランクを、隠さなかった
会社員としてのブランクは長いです。それを短く見せることも、話をそらすこともしませんでした。事実として、そのまま話しました。
そして、ブランクの間が空白ではなかったことは、職務経歴書に書いてありました。
副業でやってきたことを、包み隠さず話した
ブランクといっても、何もしていなかったわけではありません。小さいながら副業をしていました。そこでやってきたことを、包み隠さず話しました。
立派な実績ではありません。それでも、空白の期間に何をしていたかを話せたことが、大きかったのだと思います。ブランクの長さそのものより、そこが見られていたのかもしれません。
背伸びを、しなかった
できないことを「できます」とは言いませんでした。言ったところで、入ってから困るのは自分です。練習がボロボロだったおかげで、飾る余裕もありませんでした。
よくある質問

50代で面接を受ける方から聞かれそうなことを、まとめました。専門家の答えではなく、私の場合はこうだった、という話です。
面接対策はしたほうがいいですか
したほうがいいです。私は間に合いませんでしたが、練習してもらったおかげで「自分は用意ができていない」と分かりました。それが分かっただけでも、行く価値がありました。
ブランクについて聞かれたら、どう答えればいいですか
私は、そのまま話しました。隠しても仕方がありませんし、話しているうちに矛盾が出るほうが怖いです。
副業をしていることは、話してもいいのでしょうか
私は話しました。会社によって考え方は違うと思うので、そこは確認が必要です。ただ、隠して入るほうが、あとあと気まずいように思います。
どんなことを聞かれましたか
私の場合は、通勤ルート、取得した資格の理由、副業でしていた仕事の内容でした。ひねった質問はありませんでした。通勤ルートは調べておけば答えられます。
緊張して話せません
私も話せませんでした。練習では固まっていました。それでも受かることはあります。
落ちたらどうしようと思ってしまいます
落ちたら次を考える、でいいと思います。私は「落ちたら2社目、3社目」と思っていました。1社に全部をかけないほうが、かえって落ち着いて話せます。
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この転職のことは、3本に分けて書いています。
- 【50代・取り柄なし】パート主婦が正社員になるまで(6月から内定までの5か月を、時系列でまとめています)
- 【正直に書きます】転職活動を2か月さぼった話(途中で止まってしまった2か月のこと)
まとめ

50代の面接で、私がやったことは多くありません。
- 面接の練習をして、「たぶん落ちるわね」と言われた
- それでも「落ちたら次」と思って受けに行った
- 一次面接は会社説明の動画を見て質問する形。私は服装のことを聞いた
- 二次面接は人事の方とふたり。通勤ルート、資格の理由、副業の内容を聞かれた
- 志望動機は、セミナーで見た会社だったという事実をそのまま話した
- 副業でやってきたことを、包み隠さず話した
- できないことを「できます」と言わなかった
- 面接を受けた同じ週に、内定の連絡が来た
うまく話せなくても大丈夫です。飾らずに話したことのほうが、たぶん伝わります。練習でボロボロだった私が言うのですから、間違いありません。


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